野良猫エンジニアの放浪記

気ままに、時には全力なエンジニア目線で。

【よくわかる】IP電話が普及した理由

こんにちは!Nozinekoです。

 

また少し日が経ってしまいましたが、本日はIP電話が普及した理由についてです。

 

前回の「【よくわかる】アナログ電話の仕組み」では、今ではほとんど見かけなくなったアナログ電話のお話をしました。

詳しくはこちらをご覧ください。 

nozineko.hatenablog.com

 

IP電話」と言っても基本的な電話としての使い方は変わりません。

電話をかける、着信する、通話する、通話を終えるなどの基本的な機能はアナログ同様に使えますし、見た目もよくある電話機の形をしています。

ではアナログ電話とIP電話では何が違うのでしょう?

 

今回は機能的な面は割愛し、なぜIP電話が世の中の企業の主流になったのかその違いを見てみたいと思います。

それでは行ってみましょう!

 

設備投資にかかる費用の違い

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設備投資費用の違い

アナログ電話を制御する交換機は各拠点毎に必要だったので、もしあなたの企業が100拠点ある大企業だとしたら100拠点分の交換機を導入する必要があります…。

これは設備投資という観点からみるととてもお金がかかりますね!

 

その点、IP電話の交換機なら1拠点にあればいいんです!

各拠点のネットワークからIP電話の交換機に接続ができるよう、拠点間をインターネット回線や専用線などで繋げてしまえばどこからでも使えます!

 

1拠点にサーバを設置するだけで使えるIP電話交換機

拠点数分、必ず交換機を設置しなければならないアナログ電話交換機

その設備投資費用の差といったら雲泥の差ですね!

運用にかかる費用の違い

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運用にかかる費用の違い

アナログ電話から伸びている線は必ず拠点の中にある交換機に物理的に接続されています。

もし、異動があったり人員の増減があって電話機を移動したり追加したりする場合、その都度交換機からアナログ電話専用の線を引きなおす必要があるんですね。

オフィス内に敷設されているケーブル類は概ね、床下を通って配線されているので線を引き直しするだけでも大掛かりな作業になります。

また、電話番号が増えたり変わったりするのも交換機側の設定を変えたり、線を繋ぎ変えたりする必要があるのでこれまた大変になります。

 

その点、IP電話ならパソコンに繋がっているLANケーブルが使えるので、交換機から専用の線を引っ張ってくる必要がありません。

既に敷設されているLANケーブルを使えばいいですし、新たに線を増やす場合でも交換機から床下を通して~といった大掛かりな作業は不要です。

また、電話番号や機能の設定を変えるのもウェブベースの管理画面からパソコンでぽちぽちっとするだけなので比較的簡単になりました。

 

日々の電話の運用、という観点からも人件費の削減に貢献しているんです!

 

拡張性の違い

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拡張性の違い

アナログ電話の交換機であれば、交換機1台あたりに処理が出来る電話機の台数に限りはあります。

大規模な拠点であればあるほど、必要な交換機の台数も増えていきますよね。

大掛かりな人事異動や部署の配置転換などがあった際にはその都度拠点に設置されている交換機の上限を確認する必要があります。

 

その点、IP電話の交換機であれば一つの電話システムで何万台という規模が賄えるとともに、全拠点でその数を共有するため各拠点毎の台数を気にする必要がなくなります。

システムとしての上限まで電話機を追加することができるため、大規模な人事異動や配置転換などにもスムーズに対応することが出来ます。

システムの上限にきてしまっても、もう一つシステムを作って相互に接続できるようにしてあげればよいので拡張性もバッチリです。

 

企業全体として電話機が何台あればよい、という観点で見れるので管理も容易ですね!

拠点毎に管理が必要なアナログの交換機は大変なのです…。

 

 

今回はIP電話機がなぜ企業の主流になったのか、という観点でIP電話を紹介しました。

 

IP電話機の特性上、費用対効果の恩恵を大きく受けられるのは数千台、数万台という規模の大企業がほとんどです。

実際に日本国内の大企業(特に金融・銀行さん)の多くはシスコシステムズさんのIP電話機が大量に導入されているケースが多いです。

それだけ企業にとって設備投資を抑える事は大事なことであり、それに一役買っているのがIP電話機でもあるのです。

※過去私が担当していたお客様もほとんどは大企業のお客様でした。

 

では本日はここまで!

次回は僕がこなしている業務について順番に紹介していきたいと思います。